今回は、先日の8/8に行った
「受注数を上げる社員モチベーションアップのマネジメント」セミナー
の様子の第5弾を公開します。
「設計・施工系従業員」のモチベーションアップに向けた管理職の働き掛けの方法を紹介していきます。
ポイントは「職人世界はどうしても年功による縦社会になりやすい」ということです。
ぜひ社長様・幹部様に見ていただきたい内容ですので、ご活用ください。
※動画のテキスト起こしは以下をご覧ください。
設計・施工系従業員のモチベーションが上がる方法【無料公開】
では続いて今度は設計施工系の、要するに技術職、あるいは稼ぎ職の従業員のに対してと言う。これは、ポイントは何が重視ポイントになるなるかというと・・・。
これ一言。プライドです。男はプライドです。これが重要です。工務店は特にそうなんですけども、職人の世界っていうのは、どうしても年功による縦社会になってしまうんです。これを打破していただく必要があるんです。良い面もあります。やっぱり年功というのは。それなりにやっぱり。
例えば大工職。今はなんか本当に建て方も、非常に簡単になってきた側面がありますけれども、やはりね大工の技術というのは、やっぱりである程度光り輝く武器はありますから。そうすると、やっぱりある程度ね年齢とか年数を重ねた方が重んじられるのはいい面もあります。
ただその結果、何が生まれてるかって言うと、やっぱり縦社会になって、特に若手の皆さん、本当はずっとこの先工務店経営を支えていく人にしてみれば、やはりフラストレーションがたまっていくわけです。ここは御理解しておいていただく必要があります。これがポイントの1つ目です。
また設計技術者は、設計技術者の方はお施主様に翻弄されがちです。申し訳ないなと思ってます。やっぱりお施主様はわがままなものですから・・・。いやいや、ああじゃない、こうじゃない、こうしてほしい。安心して色々無理難題を言ってしまう訳です。それに翻弄されるのが設計技術者の方なんです。
で、特に責任感が強いタイプだと非常にストレスも増大しやすくなる。これを踏まえていただいた場合に要は、技術的側面での苦労だとか、難しさ。はっきりいます。これはお施主様には伝わりにくいものです。ほとんど伝わらないと理解しておいてくださいで、しかもですね。設計技術者が優れた提案をしても評価されるとは限らない訳です。非常にいい提案だったとしてもです。もうその感性で判断されます。
ところがです。設計技術者がお施主様から「ここにはこういう扉を付けてくれ、っていうことを言っていたのに、それが反映されていかなかった」というだけで、奥様は激怒してしまいます。そしてミスについては強く責められる。これはやっぱり設計技術者の宿命なんです。こういうことを、まずはよく皆さんが踏まえておいてくださいということです。皆さん、自身には伝わることがあると思いますが。
では、この設計技術者、施工系の職員の皆さんには、どういうことを取り組めばいいのかと言えば・・・、モチベーションアップに向けた準備というものが必要になってきます。
準備とは具体的に言えば、先入観を排して、こうだ、ああだ、という、とにかく先入観を一切排して、その設計技術者、あるいは施工技術者の長所は何かないかなという、それを見出すために仕事ぶりや成果物を、徹底的に観察してください。その際に自分の経験さえ、とにかく抜きにしてください。
いいところ、褒めるところを探すつもりで、先入観をとにかく排して徹底的に観察してください。それが非常に大事です。それがないまま、適当にいいことを言っても、やはり相手の心を動かせません。よろしいですか。まずは準備が大事。準備とは具体的に観察です。仕事ぶりの長所を発見するための観察です。これをやってください。
では今度、上記を踏まえた具体的な策に続いて、ようやく傾聴策に入るわけですけれども・・・。ここでのポイントを挙げます。ここに書いてある通りです。「自分を超えている」ということを一つのポイントとして、観察した事実に基づいて、具体的にほめることをゴールとした傾聴を行うことです。これはフィードバックしてくださいってことです。大衆的なフィードバックです。
これは自分を超えてる、ここがポイントなんです。後で解説します。それと先ほど御紹介した通り、ここは事実である必要があるんです。このためには、やっぱりしっかり観察という準備が必要なんです。適当に見て適当に言っただけでは何度も言いますが、相手の心は動きません。信頼関係を醸成できません。とにかく事実に基づいてください。
はい、では、これを踏まえていただいた上で、設計施工系の従業員の皆さんには特に大事になるのは、やっぱりフィードバックです。まとめのフィードバックについて、このようなトークを参考にしてください、という具体事例をご紹介しておきます。
これは主には、設計技術者をちょっと念頭に置いてます。はい。ではご紹介します。カッコが特にそうです。設計技術者の場合だったとすれば、ではカッコ先に言いますと・・・。
「まあ○○君、お施主様にもいろんなタイプの人がいる。技術的な面では、なかなか理解してもらえないことも色々あるよね」と。相手の共感をしてあげてください。まあ相手が、愚痴ることもあるでしょう。「でもね」と、この後は、施工系の人にも当てはまります。「私は○○君が非常に優れているところは、よく分かってるつもりだよ。お施主様は認めてくれないかもしれないけど、私はちゃんと見てるし、ちゃんと分かっているよ」とか・・・。そのためには、だから準備の観察が必要だっていうことなんです。
そして、これが決めゼリフとして大事。「いや、優れているというよりも、○○君の仕事ぶり、(これは、施工であっても施工設計であっても構いません。これこれの仕事ぶりなんかポイントです)私はかなわない、私自身が大いに勉強になっている」いうことで締めてあげてください。
ポイントお分かりになりますか。はい冒頭で言いましたね。設計施工系従業員の方々に対する、モチベーションアップのポイントになってくることは、働きかけのポイントになってくることは・・・。プライドだとか、そのプライドをくすぐる上では、やはりかなわないとか、勉強になるというフレーズが有効になってきます。
「君は非常に上手だね。うまいね。」ではダメなんです。これはまだ上から目線の、俺はお前を評価しているよ、という言い草になってしまうからです。そうじゃなくて、従業員がある意味、皆さんの従業員の皆さんの、憧れの的になってる社長から勝ち負けの表現をもらうと、非常に技術者としてのプライドがくすぐられます。これは非常にモチベーションに、有効になってくるということです。俺はお前にはかなわないよ、とのセリフが重要です。
もう今は個人になられましたけどね。日本マクドナルド創始者藤田さんは、社長賞というものを作りました。社長賞の由来は何か。社長は従業員にかなわない。そういう前提があったんです。社長を超えるような仕事をする。それは褒めるべきだ。社長がかなわない仕事をしたら、だから社長賞が必要だと、こういう発想をしてるんですけど・・・。これはやっぱり藤田さんは何を計算したかというと、まさに従業員のモチベーションアップです。それを狙ってるってんです。
このためには、君はうまいね、上手だね、じゃなくて、俺はかなわない。いや、負けた勝ち負けを言ってあげてください。これが有効です。